こんにちは、行政書士の吉村です。
今回は、公共工事を請け負う建設業者の皆さまにとって欠かせない「経営事項審査」(いわゆる「経審」)について、電子申請システム「JCIP(ジーシップ)」を使った手続きの流れや注意点、よくある質問をわかりやすくご紹介します。
JCIPとは?電子申請の全体像
JCIPは、令和5年1月10日から運用が始まった、経営事項審査や建設業許可などをオンラインで申請できるシステムです。従来の窓口・郵送手続きから、利便性の高い電子申請へと大きく変わりました。
経営事項審査の電子申請ステップ(代理申請)
STEP1:gBizIDプライムの取得
申請者と行政書士の双方がgBizIDプライムを取得する必要があります。発行には数日かかるため、余裕を持ったスケジュールで対応しましょう。
STEP2:JCIPへログイン
取得したgBizIDでJCIPにアクセスしてログインします。
STEP3:委任状の作成
JCIP内で委任状を作成し、「通知書の受領に関する一切の件」にチェックを入れるのを忘れずに。
STEP4:申請情報の入力
申請書、総合評定値請求書などを入力します。経営状況分析通知書の認証キー(16桁)は「項番20」に入力します。
STEP5:添付書類のアップロード
PDF形式で各種書類をアップロード。ファイル名は内容が分かるように明記しましょう。(例:「工事経歴書_R5.pdf」)
よくある質問(Q&A)
Q1:gBizIDプライムとは?
A:法人や個人事業主が本人確認書類を提出して取得する、行政サービス用のアカウントです。JCIPでは必須です。
Q2:認証キーの場所は?
A:令和5年1月10日以降の「経営状況分析通知書」の右下に記載されています。
Q3:電子申請は紙より簡単?
A:送信自体は簡単ですが、準備に手間がかかるため、初回は戸惑う方もいます。
Q4:添付ファイル名のルールは?
A:中身が分かる名前にするのが基本です。「手引書」にも例示があります。
Q5:エラーが出て提出できない
A:添付すべき書類が不足している可能性があります。不要な場合でも「添付省略様式(PDF)」を提出しましょう。
法令・制度のポイント
経営事項審査(経審)とは
公共工事を請け負うために必要な審査制度で、建設業法第27条の23に基づき、経営状況や施工能力を客観的に評価されます。
gBizIDとは?
法人や個人事業主が行政サービスにログインするための共通認証ID。今後、行政手続きでますます重要になります。
委任状のチェック漏れに注意
「通知書の受領に関する一切の件」にチェックがないと、建設業者宛に通知書が届いてしまいます。
まとめ:行政書士に依頼するメリット
JCIPによる電子申請は便利ですが、gBizID取得や書類準備に時間と手間がかかります。「自分でできそうだけど不安」「業務に専念したい」そんな時は、行政書士のサポートが有効です。
当事務所では、gBizID取得からJCIPによる申請代理、書類作成・チェックまでトータルサポートいたします。
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